お昼の放送です。






「確かにそうだけど・・・」

「何が嫌なんだ」

「私、先輩のこと好きになれるかな・・・?」

「宮田、お前先輩のこと好きじゃねぇの?」

「優しくて爽やかで良いとは思う。
でも、好きかどうかは・・・わからない」

「じゃあ答えを言うのはやめておけ。
そんな中途半端の気持ちでお答えしても、先輩は喜ばねぇし」

「だよね・・・」

「ただあんまり待たせるな」

「うん・・・ありがとう」



眼鏡を外した桜田は、にこりと微笑んだ。

その笑顔が綺麗で・・・。

思わず見とれてしまう。



「・・・宮田」



桜田は私に近づいてくる。

ぼさぼさの髪を直しながら。




「お前、仲良い男とかいねぇだろ」

「いないけど?」

「やっぱり・・・。
処女っぽい顔してんな」

「うぶで悪かったですね」

「お前のマネージャーとじいさん、芸能人と付き合えって言うんだろ?」

「うん・・・」

「じゃぁ、俺となら良いわけだな?」

「え・・・?」



どういうこと・・・?






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