お昼の放送です。






「・・・柚美」

「・・・桜田?」

「入っても良い?」

「どうぞ」



入ってきた桜田はお風呂上りなのか、綺麗な黒髪が濡れていた。



「ハルさんがね、お風呂はいってきなって」

「うん、わかった。
わざわざありがとう」

「あとさ」

「ん?」

「俺リビングで寝るから、夜中とか起きて驚かないでね」

「リビング?
良いよリビングでなんて寝なくても」

「ハルさんにも同じこと言われた。
でも、俺はあくまで客だし」

「お客さんだからこそリビングで寝ないでよ。
私のベッド貸すから」

「気にするなって」

「気にしちゃうよ」



結局私が丸め込まれて、桜田はリビングで寝ることになった。



「お兄ちゃん、お風呂行くね」

「わかった」

「フユは勉強かな?」

「うん。あとで夜食持って行く」

「ありがと、よろしくね。
でも無理はしないでね。
お兄ちゃんも早く寝るんだよ?」

「イチゴとリンゴ寝かせたら寝るよ」

「わかった。じゃぁおやすみ」

「おやすみ」




私はお風呂へ向かった。








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