【完】恋愛条件
ベッドから起き上がり上履きをちゃんと履かずにカカトを潰して履いた。
『蓮なんて…』
「あ?」
私は言葉を飲み込んだ。
…が、もう一度蓮を見て…
『蓮なんて大ッ嫌い!!』
言葉を吐き捨ててその場から逃げるように蓮を置いて保健室から出て行った。
教室戻る事も出来ず、私は下駄箱に行ってローファーに履き替えて学校の外に出た。
『…っ』
結構長い距離を走ったから息をするのが苦しい。
頭がクラクラして目の前の景色がグニャグニャに見える。
「朱祢!!」
壁に手を付いて後ろを振り向くと、はっきり見えないがそこには人影らしきもの。
『れ…ん…?』
追いかけてくれたのかな?
そんな期待を抱いたまま私の意識はそこで途絶えた。