憂鬱なソネット
みんなに遠回しに責められている寅吉が可哀想になってきて、あたしは思わず口を開く。




「寅吉は、あたしのこと、大事にしてくれてるよ」




みんなの視線があたしに集まった。




「だってさ………あたしのために、アフリカまで行って、ダイヤモンド採ってきてくれたんだから。

こんな人、他にいないよ。


そりゃ、寅吉は普通の人からズレてるし、あたしは振り回されてばっかりだけど。


でも、寅吉は、いつもあたしのために一生懸命になってくれるから。

他の誰とも違う贈り物、たくさんもらってるから。


だから、あたしは、寅吉のこと………」




夢中になって語っていたあたしは、そこで急に我に返って、恥ずかしさのあまり言葉が続かなくなった。



すると寅吉が、助け舟を出すように口を開く。




「ありがとう、あやめさん。

俺も、あやめさんのこと、大好きだよ」




「………なっ、俺も、って何よ、もって!

あたし別にそんなこと言ってないから」



「あはは、ごめんごめん」




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