この思いを迷宮に捧ぐ
思いつくことを確実に実行に移し、人の迷惑をかえりみることはない。なのに、どうやら彼なりの論理のもとに、行動を決めていることだけは伝わってくる。


要するに、千砂には黄生をどうしたらいいのか、皆目見当がつかないのだ。


姉もどう扱えばいいのかわからないような弟なのに、まして彼が国王になることなど、無理だということだけは、千砂にも自信を持って言うことができる。


議場はまだざわめいていたが、千砂は扉を開けて外に出た。



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