この思いを迷宮に捧ぐ

わかってたけど、そんなに義母が好きなのだろうかと千砂は思った。


部屋に母を送っていたとき、母が言った言葉を不意に思い出した。

「いい旦那様ね?」

どこを見てそう判断したのか、千砂が驚いて言葉を失うと、母は勘違いして続けるのだ。

「うふふ。恥ずかしがらなくていいじゃない。裏表がなくて、優しそう。千砂のことも大事にしてくれてるみたい」

裏表がない、のところしか同意ができず、千砂は困惑する。

「元気になったように見えるのは、彼の影響もあるんでしょう?」
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