この思いを迷宮に捧ぐ

「し、失礼ね。よく考えてもわからなかったから聞いてるんでしょう?」

珍しくふくれっ面になるから、また、愛らしく思えて、さらに翠は腹が立ってくる。

「好きだからに決まってるだろ!」

勢いに任せて吐き出した台詞が、床に転がったような沈黙が下りてきた。


千砂がポカンとして翠を見上げている。

「嘘...。首絞めたり口塞いだりするのに?」

確かにそんなこともあった。

「悪かった。ごめん。...嫌いでやったことじゃない」
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