リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜



「……まぁ、緊張はしてるのはしてるけど。ほら、コレを返しに行くだけだし」


持っていた傘を揺らしながら健太に言った。



「へぇ〜っ、珍しくワンピースなんか着ちゃって?」


「べっ、別にこれは……」


言いながら、私は自分の姿に視線を落とした。

やっぱりおかしい?

私がワンピースなんか着てたら変かな。


でも、今から着替えに帰ってたら時間もないし……


「まぁ、たまにはいいんじゃね?つーかおまえ、ここ何日かで結構痩せたな」


……えっ?


うつむいていたはずの視線。

だけど健太のその言葉で、私は瞬時に顔をあげた。



「今痩せたって言った⁉︎しかも、‘‘結構’’痩せたって言ったよね⁉︎」


「ははっ、声でけーから」


「だって……」



とにかく嬉しかったんだ。

この一週間は、ジムだけではなく家でもストレッチをしたり背筋トレーニングをしてみたり。

青山さんに会うまでにやれることは精一杯やっておこうと努力してきた。

だからこそ。

トレーナーの健太の口から痩せたと言ってもらえたことが……嬉しくてたまらなかった。



「なかなかの短期間で体重も体脂肪率も順調に落ちてるしな。なんつーか、シルエットも変わってきてるぞ」


「……本当に?」


「おう。真琴がちゃんと毎日頑張ってる結果だな」



健太は珍しく優しかった。

頑張ってるって褒めてくれた。


とはいえ、まだまだ太っているけど。



…このままもっともっと。

しっかりダイエットを頑張ろうって思えた。



< 118 / 407 >

この作品をシェア

pagetop