たとえばアナタと恋をして
あたしがモヒートを2杯、陽菜乃が、生中を2杯飲み、

「えー次どーするー??」

と話していると


「…………っまたせ、かわいこちゃん達」

息を切らして晃が個室に飛び込んできた。

「お疲……」

思わず、言い終わる前に視線が晃に釘付けになる。

「どしたの。それ?」

あたしと陽菜乃の視線は、晃の手元に集中。


そこには、白くて小さいかわいい花の、不似合いなブーケ。

「……っあ、これ?」

晃は呼吸を整えながら陽菜乃の隣に座る。


「はい、夏生に」


あたしの目の前が、ふいに白と明るい緑色になる。
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