仲良し8人組



緩くパーマのかけられた髪をふんわりと纏め上げ、白のカーディガンを羽織った夢はまさに綿菓子という印象だ。


が、ひな達の前までやって来た夢は一度もひなへと視線を向けない。


それに加えて、


「久しぶりですねぇ。亮介君」


そう亮介にだけ言ってのけたのだ。



夢にも、……私は見えないんだ。



自分が夢にも見えていなかった事が辛くて、夢の目から逃れる様にスッと亮介の後ろへと身を隠すひな。


見えていないのだから、何処に居ても夢の目に映る事はないのに。


そんなひなの気持ちに気付いたのか亮介が自分の背に身を隠しているひなの手を左手でギュッと握った。


ひなに伝わる亮介の温もり。


きっと夢には亮介が自分の手を握りしめている様にしか見えていないのだろう。


それでもひなの心は手から伝わる温もりでホッとさせられるのだ。



「久しぶり」


「亮介君は仕事熱心だからなかなか帰って来てくれないし寂しいです」


「わりぃ」



亮介に向かってぷぅっと頬を膨らませる夢はなんとも女の子らしい。



「今日は休みですか?」


「まあな。夢は今から大学?」


「そうですね。四回生でもたまには行かなきゃいけないんですよね」


「そっか」



大学に行かなきゃならない事を不満そうにしながら、右手の人差し指でふわふわとした髪の毛をくるくると弄ぶ。


そんな姿も可愛いとひなは思う。


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