仲良し8人組
「居た!居たの!逃げなきゃ!」
「えっ!?」
驚いている亮介を無視して、ひなは亮介の右手を掴むとそのまま廊下を駆けていく。
後ろは振り返らない。
「居たって何が!?」
「女の人!私の事見て、…見つけたって」
「それって、ひなが見えてんのか!?」
「違う!……彼女は……人間じゃない!」
走りながら叫ぶように話す二人。
彼女は人間じゃない。そう言い切ったひなに亮介は困惑気味に言葉を口にした。
「に、人間じゃない!それって、……幽霊?」
「多分……」
全てのトイレの中を確認した後だった事。
ひながいる間にトイレに入って来た人が居ない事。
じゃあ、彼女は何処から来た?
……人間にはそんな事、出来るわけがない。
でも、……彼女が生きている人間じゃなかったとしたら……。
女の人から逃げる為に必死に走り続けていたその時、
「うおっ!」
その亮介の叫び声と共に、ガクンッと亮介の手を掴んでいた方の手が重くなった。
「亮介!」
ギュッと力を入れて足を止めると、後ろを振り返るひな。
どうやら、ひなに引っ張られる体勢がきつかったのか亮介がつまづいたらしく、眉間に皺を寄せその場に膝を付いていた。
足首を捻ったのか痛みに亮介が顔を歪める。