アドラメレク
ベットに座り、ぼんやりと時計を見つめた

頭がうまく回らない

現実と夢の境にいる感じだ

『ピンポーン』

インターホンが鳴る

18時50分

― 彼だ

私はテーブルの上に、彼に宛てた手紙を乗せた

時間がなくて、思うようには書けなかったけれど・・・


窓を開けベランダに出る

「行こうか」

差し伸べられた手をつかむ

二階だから、下に降りるのは難しい事じゃない


― 霧の中で、幼い私が泣いている夢を思い出した


そう

すべてを・・・

迷った私を、助け出してくれたのは、貴方だった

目の前の、顔が溶けた人物をぼんやり見つめる
< 50 / 53 >

この作品をシェア

pagetop