水曜日の彼女


『2度と俺に話しかけるな。』


そう森山くんが言ったときの冷たい顔。

公園の前を通り過ぎた時の、泣きそうな顔。

時折見せる優しい顔。



勉強に集中したいのに……出来ない。



森山くんに会いたい。



一目見るだけでいい。



ただ…それだけで良い……。






すると1階からお母さんの呼ぶ声が聞こえる。



「玲奈~~っっ!!早くおりてきて。

今すぐにっっ!!」



お母さんの嬉しそうにハシャグ声に、私はヤル気なく返事をして階段を下りた。




玄関には森山くんが立っていた。





「~~~~っっっ!!


森山くんっっっ!?」




< 114 / 375 >

この作品をシェア

pagetop