水曜日の彼女


何なんだよ…今日の俺…。



玲菜の顔をかき消すように、その女の首元にキスを落とした。






「ごめん。今日は優しくできない。」




俺がそう言うと、女は驚いたように目を見開き、そしてフフッと微笑んだ。




「良いよ。森山くんなら何されても。」




その言葉を聞いて、女の口を手で塞いだ。




「声…出さないで。」



そう言って…女の口を手で塞いだまま、胸元に唇を寄せた。



俺が聞きたいのは…お前の声じゃない……。



最低だ…俺…。



玲菜の事を想いながら…他の女を抱いたんだ…。




< 36 / 375 >

この作品をシェア

pagetop