浅葱色に射す一筋の泪
優衣「ロベルト・コッホって人……。
お父さんがドイツ語少し出来るから、経緯を教えて欲しいって手紙を出したら直ぐくれて、日本でも着手し始めたの」
優輝菜「ドイツと仲良くなり過ぎないで」
父「良いことだろ」
優輝菜「戦でお金が無くなった時、莫大な資金提供をしてくれるのはユダヤ人。
資金提供無くして勝利はない」
優衣「戦と医療は別問題!!!」
優輝菜「こっちはそう考えてても、結局は資金提供するのはユダヤ人……。
良くは思わないでしょ」
父「まぁな……。だが息子が発症するかもしれんのに指加えて見てるわけにはいかないだろ」
優輝菜「……………………………。
っっっ!!! 優衣っっっ!!!
特効薬持ってんだろっっっ!!!
それを大量生産させろっっっ!!!」
優衣「やってます………」
優輝菜「……………………………。
あぁ……さようですか………」
優衣「ただ、材料が足りないから完全じゃない……。だから共同研究が必要なの……」
優輝菜「何で世界中が仲良くならないかなぁ………」
父「この時代があったからこそ、未来が平和になったんだ……。この時代で戦う味方も敵にも敬意を払わなきゃな……。
俺は軍医になって良いと思ってる」
優輝菜「お父さんはその知識を活かして研究に力を注がなきゃダメでしょ!!」
優衣「そうだよ。お父さん……」
勇司「母上も戦で戦うんじゃ無くて医療に力入れれば良いのに……」
優輝菜「私は元々負傷兵の為に医療を学んだからね……敵陣でいかに不衛生で医術の乏しい所での手当て……。お前らも学んどけ……。軍医はいくらいても足りないんだから……」
勇司「日露戦争までにしっかり学んどく」
歳輝「あぁ……」
優輝菜「……………………………。
母上感動中……」
勇司「何で?」
優輝菜「良い子に育ってくれて…嬉しい」
優衣「兄さんの教育方針が良かったんだね」
優輝菜「優衣さん。優衣さん。子育ては私がメインでございます」
優衣「あぁ…。そうですか。ほぼ放置だったけどね」
優輝菜「違う!違う!放任と言って下さい。任せてたんです!言いたい事も耐えて、自ら行動を起こせる様にならないと、世を背負って立つ人間にはなれない」
勇司「まぁ……そうだね…。いざと言う時にしか口は出さなかったからね」