浅葱色に射す一筋の泪
李朝朝鮮入り・壬午軍乱(じんごぐんらん)




土方「行ってくる」


勇司「ご武運を………」


歳輝「父上…。母上…。必ず……帰って来て下さい……。うぅ……。母上……。
体に気を付けて……」


優輝菜「分かった……歳と……手を繋いで帰る………」ナデナデ


優衣「絶対……帰って来て………」


誠「ご武運を……」


愛優「帰ってきたら沢山……遊んで…」


総司「必ず帰るよ……」


見送る方は泣き、見送られる方は抱き締め、別れを惜しむ……。


父「優輝菜………」


優輝菜「お父さん……。お母さん……。」


父「発作が起きたら飲め……」


耳元で囁き、大量の薬を優輝菜に渡した


土方「それは……」


母「睡眠導入剤よ……」


土方「そうですか……」


父「2年分はある……。疲れは翌日に残すな………」


優輝菜「はい。ありがとう………」


優衣「死んだら許さない………」


優輝菜「大丈夫……。日本は強い」


陸「優愛……。体に気を付けて……。
陸斗を頼む………。当面の生活費だ。

お父さん、お母さん、優衣さん……。優愛と陸斗を……お願いします……」


深々と頭を下げる陸


優衣「先生が隣に住んでるから大丈夫!」


優輝菜「3人を……お願いします……」


父「歳君……。優輝菜を頼む………」


土方は優輝菜を見て頷いた


皆は家族と別れを告げ、バイクに跨った


ツネ「ご武運をっっっ!!!」


気丈に振る舞う局長の妻、ツネさんは……、やはり武士の妻だ……。


近藤「たまを頼むな……」


ツネ「たまの下に戻って下さい」


近藤「必ず………。

よし!行くぞーーーーーー!!!」


全「おぉーーーーーー!!!」


ヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォン

ヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォン



ヴォーーーーーーン!!!



優衣「帰って来なかったらあの世でボッコボコにしてやるーーーーーー!!!」


総司と優輝菜は前を向いたまま……

人差し指を突き上げた


マサ「左之助はぁんっっっ!!!」


勇司・歳輝「父上!母上!」


土方「勝って帰るっっっ!!!」


土方は拳を突き上げる




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町民も大日本帝国の旗を作り、新選組を見送ってくれた………



壬生狼と恐れられた新選組が日の丸を背負って、沢山の命を背負って自らの命を削って戦地と言う地獄へ突っ込んで行った




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