浅葱色に射す一筋の泪




左之「何なの……あの子……」グスン


新八「泣きそうだ………」


平助「良い奴だな………」


一「真っ直ぐなんだ……優輝菜は……」


晋作「ムカつくけどな………」


総司「良い子だよ……。優輝菜は……」


坂本「本来なら儂等は死んでたんだしのぅ………」


左之「だからこそ……あいつは死なせちゃいけねぇ〜よ……。

あいつが救った命は多過ぎる」


平助「俺らが救える様なもんなら良かったのにな……」


新八「俺らも新選組引退したら京に住むかぁ!あいつが望んでんのはあの時の生活だもんな………」


総司「良いですね!!!皆でまた京に住みましょう!!!」


左之「今度は何の縛りもなく……皆でな………」


晋作・坂本「…………………………。」


一「お前らも来れば良いだろう………」


晋作「敵だったし………」


平助「変わるもんもある……。老後は楽しく過ごそうぜっっっ!!!

甘味処行って……散歩して……呑み行って……」


坂本「平和な京でな………」


総司「京都です!京都!」


晋作「細けぇ事言ってんじゃねぇ……」


総司「晋作が大雑把過ぎるんだよ!!」


左之「あぁ………夕日が沈むぞ〜〜〜」




……………………………




翔「優輝菜を………助けてくれて……」


1人、バイクの横で夕日に願う翔……。


それから……翔は毎日沈む夕日に願掛けをするようになった………




ーーーーーーーーーーーー




土方「帰るか………」


優輝菜「……………………………。
帰りたくない………」


土方「いや。冷えるから帰るぞ」


優輝菜「日本に帰りたくない」


土方「まだ言うか………」


優輝菜「……………………………。
じ………冗談……。さ……。帰ろ……」


土方「死なせねぇって言ったろ?」


優輝菜「…………うん」


土方「俺の心臓くれてやりてぇよ……」


優輝菜「心臓は平気。血管が悪いんだって………」


土方「本当に心臓は平気なのか?」


優輝菜「お父さんに聞いてみな?
マジだから」


土方「そうだな!お前の言葉は信じられねぇしな………」


優輝菜「……………………………。
嘘は突き通す主義でね………」


土方「悪人め………」


優輝菜「真実は……いつも正しいとは限らない………。 でしょ?」


土方「……………………………。
俺らも武士だと言い張ってのし上がって来たしな………」


優輝菜「嘘は……時には必要だし、時には願望だったりするからね………」


土方「………………………。だな……。
帰るぞーーーーーー!!!」




……………………………




坂本「嘘を正当化しよったっっっ!!!」


晋作「そして土方を洗脳しやがったっっっ!!!」


総司「優輝菜は……負になる嘘を付かないからだよ……。隠す為の嘘じゃなくて、守る為の嘘だから良いんだって……」


晋作「お前も洗脳されてやがる!!!」


平助「もう!良いから……。行くよ!」







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