忘れ物を届けに




「どうして…?」

「そりゃー、ニンゲンがいたら何するかわからねーだからだろ?まあ、お前は狂暴そうに見えねーがな」

ハハッと笑う兎。

「この手柄で俺は昇格か…」

それ以上は聞けなかった。


馬車はそのまましばらく進み、そして止まった。
兎から降ろされ外に出てみると、目の前は高い城壁に囲まれた城だった。



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