月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
涼音は、衝撃を受ける顔も見ずに道場から逃げ去った。
景周は相当ショックだったようで、一分ほど固まっていた。
「………涼音は、君の友達か」
「はい」
正座して向かいあった。
景周は停止から戻ると、何事もなかったように麗音に座を勧めた。
触れないのでほしいのだろう。
涼音の家族だから触れないでおく。
「本当にそれだけか」
ギロッと睨まれても、涼音の祖父だと思うと全く怖くない。
「それだけです。が、友達を通り越して――……」