月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
見ると、入り口に涼音が立っていた。
刺々しい言葉は使わずに、けれど意味は通じるように麗音より先に説明してくれた。
いつから聞いていたのかはわからないけど……涼音はいつも、麗音を助けてくれる。
「それで冷やしな。それからタスク、言った通り、正直麗音にとっていい話じゃない。だから他言しないよーに」
多透が、薄手のハンカチを頬に当てている。
飛んで行ったのはそれで、保冷剤を包んでいるようだ。