愛してるの一言で。

花咲 絵麗奈






「陸...くんですか?」






UFOキャッチャーの前で
ぼーっとしてると
肩を後ろからポンポンと叩かれて
振りむく。



そこには
渚奈の友達がいた。



あの...朝の挨拶のときに
渚奈の隣でよかったねぇ!とはしゃいでた女。



「ああ...うん。そうだけど。」



っていうか、なんでこの女、
ここにいるんだろ


今って普通に午後の授業のハズなんだけど。


まさか女のくせに
サボり?


ありえね。





「こんなところで何してるんですか?」




ニコニコと女は微笑みかけてくる。


うざったい。



「別に...。」



俺はぶっきらぼうに答えた。




「もしよかったら
一緒にいていいですか?」



「...なんで」



「...なんでだと思います?」



...意味が分かんねーこの女、

何考えてんだ?

一緒に...って、こいつ
渚奈と友達だろ?

馬鹿なのか、この女。



「わかんねーし...」



お前の頭の中もな。




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