五つの顔を持つ私



チーン

あ、着いた。

エレベーターを降りると、豪華なレッドカーペットが敷かれ、これまた豪華な扉が並んでいた。

その中の真ん中の扉の前で立ち止まる。

ガチャ

「あ、麗。おかえり」

扉を開けた途端、目に飛び込んできた光景は…。

高級な黒ソファがセンスよく並び、ブランド物の家具やテーブルがあり、巨大な冷蔵庫や47インチの巨大なテレビが置かれ…。

まるで最高級ホテルのスイートルームみたいな一室。

私はその中でもひときわ輝きを放つソファに無言で座った。

「今日の学校はどうだった?」

「…」

「いつも通り?」

「…(こくん)」

「そっか」

「あ、なぁ、麗。麗のお菓子食っていー?」

「…(ギロ)」

「じょ、冗談だよ…」



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