五つの顔を持つ私
「おはよう、麗」
「…おはようございます」
にっこりと妖艶に微笑む薫に思わずジトーと冷たい視線を送ってしまう。
そんな私に気づいてか、不思議な顔をして首を傾げる薫。
「どうしたの?私の顔に何かついてる?」
平然としらを切る薫に沸々と怒りが込み上げる。
…どの口が…。
「…いえ、何も。ただ今日は早いなと」
ここは学校だ。
軽々しく言うものではない。
「ああ、まぁね」
「どうしてですか」
「え~?知りた~い?」
「…別に…」
「チョッ!何よ~もう!!少しぐらい聞いてくれたっていいじゃない!!」
…結局は言いたいだけね。
ってかキャラ随分と変わってね?
「…どうぞ」
「あは、聞きたい?もうしょうがないなぁ。実はね──」
もっと近くに来いと手招きする薫。
…勿体ぶって…。
「最近ねぇ、気分がすっきりすることがあったから気分が良くって早くきちゃた♪」
「それって…」
『桐生組のことですか』って聞きたかったのにその時ちょうど教室のドアが開く音で見事に私の言葉はかきけされた。
「おっはよう~♪」
「…チッ」
教室に転がり込んできたのは龍神の幹部B