五つの顔を持つ私
昇降口を出て、校庭を歩いていると、
バシャ
「…!?冷た…」
空から水が降ってきた。
油断してたからか避けれず、ビショビショ。
上を見上げればクスクスと去っていく女子生徒数名。
…あっちゃー、完全に油断した…。
…どうしよ、これ…。
「…大丈夫?麗」
大爆笑してる幹部とは違い、私に声をかける薫。
「ありがとうございます、でも大丈夫ですから」
そう言いながら眼鏡を外すとピタリと笑い声が収まった。
不思議に思い、顔を上げるとみんな呆然と私の顔を見ていた
…ただ一人、薫を除いては…。
「?あ、あの…、何か私の顔についてます?」
固まっている幹部の一人に声をかけるが無反応。
「あの~」
「…」
「お~い」
「…」
…無視か?そうなのか!?
…どうしよ、殺したい。
「麗、眼鏡」
…ん?…あ、
「あぁぁぁ!!」
や、やばい!素顔を曝してしまった…。
だからみんな穴があくほど私のこと見てたんだ。
「ご、ごめんなさい」
あわてて掛けようとすると幹部に止められた。
「麗ちゃん、絶対そっちのほうがいいよ。なんで眼鏡してたの?」