五つの顔を持つ私




昇降口を出て、校庭を歩いていると、


バシャ

「…!?冷た…」

空から水が降ってきた。

油断してたからか避けれず、ビショビショ。

上を見上げればクスクスと去っていく女子生徒数名。

…あっちゃー、完全に油断した…。

…どうしよ、これ…。

「…大丈夫?麗」

大爆笑してる幹部とは違い、私に声をかける薫。

「ありがとうございます、でも大丈夫ですから」

そう言いながら眼鏡を外すとピタリと笑い声が収まった。

不思議に思い、顔を上げるとみんな呆然と私の顔を見ていた

…ただ一人、薫を除いては…。

「?あ、あの…、何か私の顔についてます?」

固まっている幹部の一人に声をかけるが無反応。

「あの~」

「…」

「お~い」

「…」

…無視か?そうなのか!?

…どうしよ、殺したい。

「麗、眼鏡」

…ん?…あ、

「あぁぁぁ!!」

や、やばい!素顔を曝してしまった…。

だからみんな穴があくほど私のこと見てたんだ。

「ご、ごめんなさい」

あわてて掛けようとすると幹部に止められた。

「麗ちゃん、絶対そっちのほうがいいよ。なんで眼鏡してたの?」



< 60 / 120 >

この作品をシェア

pagetop