お菓子よりも甘く


『...先輩には、告られたけど』

「うえ゛」


うわ、泣きそうになってる
可愛い

『...断ったよ』


「...あ、そうなんだ...」



なだめるようにまた
夢野さんの頭を撫で始める


「...なーんだ...」

『ん?』

「二尾君と先輩、
付き合ってるのかと思ってて...
メールもしちゃダメなのかなって...」



まさかそれで...
メール返ってこなかったのか...

『...仮に先輩と付き合ってたら
夢野さんとこうして会ってないし』

「...あれ、そういえばそっか」

『意外と一途なんすよ』

「ふへっなにそれ」


冗談だと思われているようで
クスクスと囀るように笑っている


...冗談じゃあ、
ないんだけどなあ

< 336 / 668 >

この作品をシェア

pagetop