メガネのヒメゴト
額の汗を素手でぬぐい、Tシャツや短パンもろとも汗クサくなったカラダをベッドからゆっくり起こすと、サイドテーブルにおいてあったペットボトルを手にとり、のどをならしながら水を一気に飲んだ。


左手にはめてある銀色のリングには目もくれず、空になったペットボトルを握る右手の薬指にほのかに光るリングに視線を送る。


指輪がほしかったんだよね。


あのときは。


ただ、それだけだった。


ホントは何でもよかったのかもしれない。

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