ミク。
『バッカ野郎。』

「えっ…………!?」

こうして千切れてしまうくらいの力で抱き締められたまま沈められて囚われた先はベッドの中で、今までされた事が無いくらい濃紺でとろけてしまいそうなくらい甘くて長い、深々したキスを唇から歯列を割って人工皮膚で形造られている舌さえ絡み取られてされて、熱い吐息に頬から耳元までを獣的にねぶられてから命令された。

『製造番号30738個別ネーム、フィン。命令だ。俺のガキを俺似とお前似のイキの良いのだけ保管しろ。サイクルは俺の新鮮なのが入ったら割合考えて自己サイクルするんだな。後、ついでに言っとくと他人のは死んでも受け入れるな。お前は俺の。だからな』

ピーピーという耳障りな機械音が止むのと、想像もしていなかった命令に自分が声をあげて泣いたのとでは、どちらが早かったのか?よく分からない。ただ分かっているのは

『あ~ぁ、お前のせぇで腹減った。おい、喰いモン。』

と言ってすっかり冷めてしまった手料理を温め直しさせているうちにぐっすり寝入ってしまった彼が居た事と、随分ワンマンに振り回された割に幸せを感じていて、毛布をかけ直してあげていた自分が居たという事だけだ。
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