【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「じゃあ、俺帰るわ」
片付けも済んで、20時半を過ぎた頃、帰ろうとしていた。
「結構、降ってるね」
「あぁ。ちゃんと戸締まりしろよ」
「うん。ありがとう」
玄関で別れると、美沙に傘を借りて大雨の中、家に帰った。
家に着いた途端、雨がさらに大降りになり、家の中でも雨音もうるさいくらいになっていた。
ソファに座り、バラエティー番組の続きを観ていた。
外では雨音に加えて、雷鳴も聞こえるようになり、まさに嵐の夜となっていた。
美沙、大丈夫かな・・・。
「とりあえず、風呂に入るか」
美沙の心配をしつつも、これくらいで様子を見に行ったら、『子供扱いするな』とか言われると思い、とりあえず風呂に入ることにした。
ソファから立ち上がり、浴室に向かおうとした瞬間、目の前が真っ暗になった。
「うわっ、停電か」
懐中電灯どこやろう・・・。
懐中電灯を探しながら、若干馴れて来た暗闇の中、美沙の顔が浮かんだ。
あいつ・・・暗所恐怖症なんやった。
頭で考えるより先に体が動いていた。