そっと鍵をかけて。


ふ、と。

驚くほど唐突に意識が浮上した。


見慣れぬシーツの色に戸惑ったのは一瞬で、もう慣れ親しんだ酷い頭痛と後ろから回された腕によって

一気に状況を把握した。


ついでに言えば、後頭部のあたり(わりと近め)で聞こえる呼吸音とか、

素肌に触れるイロイロな感触とかで思い出したくない事まで思い出した訳だけど。


そっと振り返ったそこにあった顔に、納得しつつ眺めた。





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