天才7人は普通に暮らしたい。
「薫。蓬谷薫(よもぎやかおる)だよ。
その胸の花、君も新入生だよね?」
藤丸高校では、新入生にはあらかじめ花のバッチが配られていて、入学式に付けてくる、というしきたりがある。
見ると、王子様ーーもとい蓬谷くんの胸にも付けられていた。
「そうだよ。私、水田桃良っていうの。よろしくね!」
パッと笑って言うと、蓬谷くんも笑ってくれた。
笑った顔も、可愛いっ。
気付けば私の心臓はドキドキと高鳴っていた。
「水田さんは美人だね。
僕、君みたいな女の子と知り合えて嬉しいな。」
そんなことを言われると、期待してしまう。
「蓬谷くんだって、すごくかっこいいじゃない。
さっきの柔道技?強い人って素敵。」
蓬谷くんのほっぺが赤くなる。
照れてるのかな。かわいいなぁ。
「そうかな。僕はまだまだだよ。もっと強くならなくちゃ、いけないんだ。」
蓬谷くんが真剣な目をして言った。
何か、目標があるのかな…。
そうして二人で話しながら歩いていると、藤丸高校の校門が見えてきた。