傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】
「愛している…ねぇ。俺には理解出来ねえなあ。お前もアイツも」
ワインを優雅にのむ鳩。
「お前は、アイツを手で転がしているようにしか思えねえなあ。まあ、そのおかげで格段にスキルはあがったがな。」
眉にシワが寄るのがわかった。
「…んだと?人を愛せねえてめえに言われたくねえよ」
「人を愛して得した人を見たことがねえ。見る人間は皆死ぬか狂う奴ばかり。人を愛すなんて死んでもゴメンだ」
「その割には百合の母親にずっとそばに居たと聞いたが?他人の空耳ってやつか?」
フッと笑うと奴の動きが一瞬止まった。
図星かよ。
「ふーん」
「勝ち誇った顔をしているが、気が変わった。やれねえな、お前には。」
「…なんでてめえの許可いるんだよ。」
「あいつの師匠、だからな。」