泣いて、笑って。
『え~、皆さん進級おめでとうございます』


校長先生の長いあいさつ。



眠い…。


「ねぇねぇ、美和ちゃん」


「ん?何、潤ちゃん」


こそっと話しかけてきたのは友達の高橋潤ちゃん。


「あのね…私」


「うん、何?」



なんだろう…。


「彼氏できたんだぁ」



「…え?」


男子にあまり免疫がない潤ちゃんが?


かなりのイケメンに告白されても『知らない人だし…』って断っちゃう潤ちゃんが?


同じクラスで、唯一私以外で彼氏持ちじゃなかった潤ちゃんが?



「美和ちゃん…?」


「うっそぉー!!ほんとにー!?」

思わず大声で叫んだ。

『そこ!静かに!』


視線が一気に私に集中した。

「す、すみません」

潤ちゃんのせいで思わず叫んじゃった。


「声大きいよ~!美和ちゃん」


「ごめん!びっくりしちゃって…」


だって…潤ちゃんに彼氏ができたってことは、彼氏がいないの私だけってことでしょ?


「彼氏って誰なの?」


「えっと…、幼なじみの聡君…」


「なるほどね…」


隣のクラスの子でいわゆる委員長タイプって感じの人だ。

潤ちゃん、もしかしてずっと彼のことが好きだったのかな?

誠実そうだし、潤ちゃんにはぴったりかな!


「おめでとう~」


「ありがとう」


幸せそうな笑顔。


いいな。私も早く好きな人見つけたいな。


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