今日も君に翻弄される。
「じゃあ駄目じゃないけど、僕は白衣でもう散々騒がれたから、あまり表で白衣を着たくない」

「そっか、じゃあ諦め」

「あ、先輩、準備室使えばいいと思います!」

「うるさい。というかさっきからもの凄くうるさい」


店員さんを再びにらみつける和泉くん。


顔が怖いです。


諦めようとしたわたしを遮って、恐怖を省みずに提案してくれた店員さん、いい人だ。


ナイスアシスト、店員さん……!

ありがとう!


「和泉くん」


期待を込めて、和泉くんを見つめる。


「……いいの?」


目を輝かせるわたしに、和泉くんは不穏な確認をした。


「え、うん」

「男臭いし臭いし臭いし汚いけど、いいの?」

「…………」


お、恐ろしい。


形容詞が臭いばっかりだけど、さあ頷け、首肯しろわたし。


和泉くんの白衣は目前だ。


「……うん、多分」


何とか頷いたけど、ぎこちないのは否めない。


「多分?」


和泉くん、やっぱり分かってしまった。
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