ねぇ、キスして?
これが、祐との最後のデートなんだ。
もう、これから祐の隣は…
きっと、あの人なんだ。
涙が出てきそうになる。
だって、デートなのに。
別れを切り出すのは、私なのに。
お化け屋敷の中は、いかにも
“驚かしたいです”って感じのお化けで、あんまり恐くなかった。
恐かったのは、彼。
だって、私以上に恐がるんだもん。
逆じゃん…ね。
可愛かったけど。
なんて。
「…あぁ。恐かった…!」
言ったのは、彼。