白い監獄
もう一人の先輩がからかうように話してきました

「ちょっと、わざわざ来た子に」

「でも事実じゃない!いつも一緒にいて…」

「あの!違うんです!昨日ストーカーから助けてもらって怪我をさせてしまったので…」

「え!?」

二人の先輩はビックリした顔を私に向けます

「マジで?王子かっこいいじゃん!」

「そんな体育会系なキャラだっけ?やるじゃん…」

そんな話で盛り上がり始めます…

「それで…竜井さんは…?」

「あ、ごめん、今日は確か休みのはずだよ〜」

「…え?」

もしかして病院に行ったりしたのかな…

携帯に電話して確認すればよかったのかな…

でも…

『もう私に関わらないでください』

なんて…携帯で話すことじゃないし…

「ありがとうございました…」

私は先輩にお礼をいい、大人しく家に帰りました

楽しかった昨日とは一変して、私の家はいつストーカーに押し入られるかわからない家になっていました…


不安だけど…仕方ない

警察に頼るしか

それしか…

私はため息をついて勉強を始めました

風の音にすらビクビクしながら
















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