press come dark behind
私がヒデくんの目を見て言うと、ヒデくんはバツが悪そうな顔をして、行ってしまった。
やじ馬たちも、それぞれ去った。
「・・・聞きたいんですけど」
「どうしたの?空良くん」
「どうしてそこまで僕らに関わるんですか?」
「どうして、か。
私も、空良くんたちみたいに、皆から浮いて、省かれていた人だからかな?」
「・・・元ヤンだから、ですか?」
「んん~・・・そうだね。
そんな私を今みたいに変えてくれたのが、校長先生なの。
仕事をなくした今も、校長先生がBBKにならないか誘ってくれたしね。
私は省かれたことがあるからわかるの。
省かれた人の気持ちがね・・・。
私、省かれている人って、放っておけない人なんだよね」
エヘヘと笑って誤魔化し、眼鏡探しを続ける。
気が付くと、2人はいなくなっていた。
☆☆☆
「・・・どう思いますか、ドウくん」
「変わった人ですね」
「やはり君も思いますか」
「思わない方が可笑しいですよ」
「・・・あの人、どこか違いますね。
今までのBBKとは・・・・」
「そうですね。
でも、見つけられるんですかね?あの眼鏡を」
「見つけられたら大したものですよ」
旭ちゃんは中指を鼻に当てた。
私は見ていなかったこの行動。
実はこれが、
眼鏡探しの裏だったんです・・・。