裏アリ男子にご注意ください!



「ふたりがあの店からでていくのがみえて、そこからついてきたんだ。だからふたりの会話はずっときいていたよ」



「そうなんだ!」



でも、実さんってばすごいな。それに気づいちゃうなんて。



さすが兄弟、って感じ。



「さてと、行きますか。そろそろ暗くなってきたし」



実さんがつぶやく。



「そうですね」



と、ずいぶんと暗くなった空の色をみあげていたところで。



「……ま、奪っちゃおうかな? 1回くらい」



という声が実さんからきこえてきて。



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