××関係から進展あり!?




ーー
あ、あったあった


教室に戻って忘れ物をとり、
廊下にでた







「杏?」







ふいに後ろから声をかけられる








「りん!」


その声はいつも
ときめいているからすぐわかった





「やっぱり杏か。


急ぎ?」


というか、
りんにいきなり声を
かけられてびっくり



昨日の今日だし


ちょっと照れる


って、そんな場合じゃなくて!


「う、んー、そうだけど…。」


「急ぎならまたでいい。」



折角りんが声かけてくれたから、
ちょっとなら…


「少しなら大丈夫だよ。」


「そうか。じゃあ。」





りんとあたしは廊下の隅に
移動した




「昨日大丈夫だったか?」





顔がほてる





「へ、なにが?」


し、しまった!!

せっかくりんが
声かけてくれたのに!



「ん、痴漢のこと
まだ抱えてるんじゃないかって」



あ、昨日の



りんのことですっかり
忘れてました(笑)




「だから大丈夫だって
りんが来てくれたから
もう怖くないよ」


「それならいいんだ」




わざわざそんなことを言いに?


りんの小さな気遣いに
胸から音が聞こえる



何年たっても冷めない気持ち



と、りんが「そんだけ」って
歩いてく




あっ!




「まって!」




放課後部活の声が賑わう校庭


誰もいない廊下であたしは叫んだ



「今度お礼しにいくから!!」


りんはこっちを見てて、
わかったって聞こえない声を
あたしに向けた


ちょっと、なにそれ


惚れちゃうよ…


あ、惚れてた




「待ってて!」




りんは手をあげ、
歩きだした


後ろ姿を見つめふやける



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