不機嫌な彼のカミナリ注意報
「寧々、わかってる? 来週からアンタはそこで働くのよ? そんな“伏魔殿”みたいな場所で!!」

「伏魔殿は言い過ぎだよ。そんな人たちばっかりじゃないと思うし、やさしい人だっているはずだから」

「~~~もう! 寧々は人が良すぎる!」


 それからワイワイと三人で飲みながらいろいろと話をした。
 会社にまつわることや、唯一彼氏がいる舞花の恋バナなんかも。

 とにかく、真那が口癖のように終始ずっと言っていたのは……

――― “風見 太雅に気をつけろ” だった。

 そう言われても、なにに気をつけたらいいのかわからないのだけれど。



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