不機嫌な彼のカミナリ注意報
「お前、さっきからなんか変だぞ?」

「へ、変? 変なのは元から……じゃないですかね?」

「まぁ、そうだが」

 咄嗟に言い訳しただけなのに、妙に納得しないでいただきたい。
 そう反論しようと思ったけれど、風見さんの視線が私の後ろにあるミーティングルームへ向いていることに気づいて、なにも言えなくなった。

「ん? ミーティングルームに誰かいるのか?」

「あ、あー、そうみたいです」

「こんな時間に誰が使ってるんだ?」

 だ、ダメですよ、風見さん。
 私と同じ疑問を抱いて、今そこに近づいてはいけません。

「誰かわかりませんが、話し声がしましたから使用中です」

「?……誰だよ、笹岡か?」

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