不機嫌な彼のカミナリ注意報
 風見さんと会話できたことが嬉しくて、私の顔も自然と綻んでいく。

「で、どうして笹岡さんたちは先に行っちゃったんですか?」

「お前が遅れたからだろう?」

「え?! 遅れてませんよ。時間はたしかにピッタリくらいでしたけど、遅刻ではないですよ」

 ねぇ、松本さん? と言いながら振り向いて彼女に同意を求めると、私たちの会話がおかしいのかクスクスと笑っている。

「あ、飴食べます?」

 私はバッグにおやつとして飴を入れてきたのを思い出し、両手で飴を掴んで運転する風見さんに見せた。

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