不機嫌な彼のカミナリ注意報
 切れ長な瞳、高い鼻、シャープな顎のライン……男の人にしては嫌味なほど綺麗な横顔だ。

 周りの景色を漠然と眺めながら、白い煙を細長く吐き出す風見さんが、この時とてもカッコよく見えた。

「緒川さ~ん、手伝ってくださ~い」

 そんな私を呼ぶ松本さんの声でハッと我に返る。

 私は今、風見さんに見入ってしまっていた……?
 いや、『見惚れてしまっていた』のだと自覚した。

 どうして私は気がついたら風見さんばかり探しているのだろう。

 ダメだ。意識してはいけない。
 今日はバーベキューに集中しよう。風見さんを視界に入れないようにして。

 よし! と心の中で気合いを入れて、松本さんのほうへ走り寄る。


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