不機嫌な彼のカミナリ注意報
 私はそっとお茶を風見さんに手渡し、コンロの炭のそばに置いてあったチャッカマンを手にする。

「まだだ。着火剤が要る」

「着火剤?」

「あのなぁ、いきなり炭に火を着けようとしても無理なんだよ」

 炭というのは、紙に火を着けるようにはいかなくて、なかなかすぐには燃えてくれないらしい。
 そのために着火剤というものが存在すると教えてもらった。

 炭の傍で着火剤が燃えることによって、炭へ火が移っていくのだとか。
 無知な私は本当に勉強になった。

 風見さんの教え方はぶっきらぼうだけれど、ちゃんと私でもわかるように説明してくれる。


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