不機嫌な彼のカミナリ注意報
「お疲れ様! カンパーイ!!」

「お、お疲れ様です」

「…………」

 当然のごとく、私はあのあと瀬戸さんに強引に居酒屋に連れてこられた。
 風見さんは挑発には乗らずに来ないかもしれないと思ったのに、瀬戸さんに言われるがまま、私たちの後ろを大人しく歩いてついて来た。

 居酒屋の個室で瀬戸さんが元気いっぱい乾杯の音頭をとってグラスを合わせた。
 風見さんがなにも言葉を発さず、不機嫌そのものの表情でビールを煽る姿が異様に恐ろしく感じる。

「さて、なんの話からしようか?」

 不敵な笑みの瀬戸さんも負けず劣らず怖い。

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