不機嫌な彼のカミナリ注意報
 也実ちゃんとは話が合うのに、真那にはいつも白い目で見られてしまう。

 誰にだって、“好きな芸能人”くらいはいると思うのだけれど。
 真那は『私はそんなにのめり込むほど好きじゃない』と一蹴する。
『早くその王子様から卒業しなさい!』と、いつも説教をされる始末だ。

 ……王子様に恋をすることは、そんなにおかしいだろうか?


「百歩譲って也実ちゃんはいいわよ、まだ若いから。寧々、アンタそんな俳優とやらに恋してる場合じゃないでしょう?」

「だって……」

「だってじゃない! そろそろ次の相手を見つけて、ちゃんと恋愛しなさいよ」


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