不機嫌な彼のカミナリ注意報
「いえ、でも……お、押し付けられてはいませんよ」

 そうだ、無理に押し付けられてはいない……と思う。
 結局のところ私自身が自分の意思で引き受けたのだから。

 だけど私の言い分を聞き、風見さんがまたもや口を器用にムニュっと歪める。
 どうやら納得していないみたいだ。

「し、仕方ないじゃないですか。清瀬さん、今日は用事があるから絶対定時で帰りたかったみたいだから」

「はぁ……用事ねぇ」

 風見さんは溜め息を吐き、呆れるようにそうつぶやいた。

「お前最近、自分の仕事終わらせるの遅くないか?」

「……すみません」

「笹岡の仕事を手伝ってるからだろ?」

「へ?!」



< 72 / 303 >

この作品をシェア

pagetop