不機嫌な彼のカミナリ注意報
 瀬戸さんというのは、清瀬さんのチームのリーダーで、風見さんと同期の才色兼備を絵に描いたような女性だ。
 キャリアを積んでいる感じでカッコいいなと、初めて見たときにそう思った。

「や、やめてください! 私が勝手に引き受けてるだけですから」

 瀬戸さんにまで話がいくと大げさに騒がれかねない。
 清瀬さんだって注意されるだろうし、いい気はしないはずだ。

「それに、今日のことは仕方ないですよ。大人数での急な専務の来客なんて滅多にないことですから。清瀬さんはたまたま今日は用事があって……」

「その用事、なにか教えてやろうか?」

「え?」

 風見さんの言葉に驚いて顔を上げると、切れ長の瞳と視線がぶつかって……。

 ヘビに飲み込まれるかと思った。


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