不機嫌な彼のカミナリ注意報
「あー、肩凝ったし腹減った」

「そうですね、お腹すきましたね。ご迷惑をおかけしたので、私にご飯をご馳走させてください!」

「はぁ?!」

 なにを言ってるんだコイツは、と言う呆れた視線が私に突き刺さる。
 単に手伝ってもらったお礼がしたかっただけなのだけれど、そんなにおかしな発言だっただろうか。

「あ……いえ、なんでもありません。私にご馳走されるほうが風見さんにとったら迷惑ですよね」

「俺が行く店は超高級で、お前には払えないと思うけど?」

「……そうですか。でも! お金のことだったら気にしないでください。クレジットカードを持っていますし、私、頑張って払いますから!」

 胸の前で拳を握り、軽くガッツポーズを取る私を見て、風見さんは突然噴き出すように笑った。


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