鈴姫伝説
鈴姫はわずかに黙った。
そして、顔を上げる。
操られているようで変な感覚だ。
『これは……伝説の鈴は、心から誰かを助けたい、救いたいという願いにしか反応しない……』
「なんだと……?」
女神はピンクの瞳を細めた。
黒いトゲの生えている肩がワナワナと細かく震えている。
長い間探し続けていた結果がこれだったんだから。
たくさんの犠牲を払ってきたのに。
これじゃあ意味がない。
よかった……。
世界が滅亡することはもう、ないんだ。
ホッとため息が出る。
早く取り返して、千を……。
「なら……」
「?」
女神の小さな声が響いた。
「ならばこんなもの、いらん!!」
─バキン!
え……。
時が止まったかと思った。
キラキラと小さな金のカケラは切なく床へと積み重なる。