狼王子とお姫様

『友里ー!!!!!』




人ごみから悠くんの姿が見えた。




「はる・・か・・・くん」




『ごめんな』




なんで悠くんが謝るの?





「ううん。ごめんね」




そう言ったとたん、また涙が溢れ出した





『あーもう、泣き止めよ!』




そう言って悠くんは、ハンカチを差し出した。




「うん。グスッ・・ありがと♪」







ギュッ・・・




「え?」




気がつくとあたしは、悠くんの腕の中にいた。





『ほんと、ごめんな』




そんな、悲しい声で言わないでよ・・・





「大・・丈夫だよ」




『あっごめん』



< 25 / 75 >

この作品をシェア

pagetop